29歳でこの世界に飛び込み、気付けば実務歴30年という大きな節目を迎えようとしています。
振り返れば、本当にあっという間の年月でした。
机上の理論や資格のテキストを抱えてスタートしたあの頃から、
今日に至るまで私を育て、鍛え上げてくれたのは、本に書かれた知識などではなく、
現場で出会ったお客様お一人おひとりと過ごした生身の時間そのものです。
私がこの仕事に向き合う中で、一貫して胸に刻み続けてきた原点があります。
「FPである前に、一人の人間として、人生の伴走者であり続けること」
金融や保険、ライフプランの専門家という肩書きは、あくまで道具に過ぎません。人が生きるということは、数字の計算やシミュレーション通りに綺麗に進むものではないからです。
この30年近くの歩みの中で、数多くのご家族や経営者の方々の「栄枯盛衰」を間近で目にしてきました。
順風満帆に事業が拡大し、資産が増え、笑顔が溢れる「晴れの日」をご一緒できたことは大きな喜びです。
しかし、私の本当の役目、そしてお客様が私を必要としてくださる真の瞬間は、そこに留まりません。
思わぬ逆境、事業の暗雲、家族の葛藤、そして突然の破天の嵐――。
人生が激しく揺れ動くときこそ、「宮田さん、どうしたらいいだろう」と声をかけていただく。
そのご縁と信頼の重みに身を引き締め、何度もお客様の隣に座り、夜遅くまで頭を抱え、ともに悩み、泥臭く出口を探し続けてきました。
時には、重い病の宣告をご本人やご家族と一緒に受け止め、医療と生活の両面から向き合い、
そして最期の旅立ちの瞬間まで寄り添わせていただくこともありました。決して平坦で楽な仕事ではありません。
胸が張り裂けそうな別れや痛みを前に、無力感に苛まれる夜も一度や二度ではありませんでした。
けれど、そうした生と死の狭間、人生のどん底と歓喜の両極端をともに歩ませていただいた経験こそが、
私の「FP道」の根幹になっています。
その30年の現場を経て、今、私からお客様にどうしてもお伝えしたい最も大切な真理があります。
お金の整理や資産の形成、事業の承継、将来への備え――それらはすべて、安心した生活を送るための尊い基盤です。
しかし、それらすべての前提にあり、何よりも尊く、失ってはならないもの。
それは「健康」であり、心と体の「元気」です。
どれほど潤沢な資産を築き上げたとしても、どれほど立派な事業を残したとしても、
本人が笑って過ごす健康が損なわれてしまっては、その果実を味わうことはできません。
「元気があれば、何でもできる!」
アントニオ猪木氏の遺したこの言葉は、単なる威勢のいい掛け声ではなく、人生の本質を射抜いた真実だと確信しています。
元気があるからこそ、人は困難な局面から立ち上がることができる。
元気があるからこそ、次の挑戦に立ち向かい、大切な家族を守り、誰かを愛することができるのです。
だからこそ、私はこれからも単なる数字の帳尻合わせをするFPではなく、
皆様の命と健康、そして人生の喜怒哀楽そのものを支える伴走者でありたいと思っています。
晴天の時はともに笑い、雨風が吹き荒れる破天の時は傘を差しかけ、背中を支え合って歩く。
これまで出会ってくださったすべての方々に、心からの感謝を捧げるとともに、
これから先も「生きるための元気」を分かち合える存在として、誠心誠意、皆様の人生の隣を走ってまいります。
(有)FPフレンズ 代表取締役 宮田和重